タスペーサーの使い方を詳しく解説 | 種類や使用禁止の屋根も紹介
2022/10/21
「タスペーサーって何に使うためのパーツなの?」
「タスペーサーを使うのに向いている屋根はどれかを知りたい」
タスペーサーという聞きなれないパーツに対し、上記の疑問を抱えている方は多いでしょう。
タスペーサーの種類について詳しく知りたい方は、この記事をぜひご覧ください。
記事内ではタスペーサーの使い方や種類を詳しく解説します。
タスペーサーについて詳細を知りたい方は必見の内容です。
タスペーサーの使い方|屋根の縁切りに使うパーツ
タスペーサーとは、屋根材と屋根材が重なり合ったところに差しこみ、雨水が内部に入りこまないよう、外に流れるすき間を作る部材です。
タスペーサーを屋根材に取り付けると、雨漏りを防ぐ助けとなります。
新築の建物には、屋根材と屋根材の間にすき間があるのでタスペーサーは必要ありません。
メンテナンスで屋根塗装を行うときに必要になります。
屋根塗装をする際、塗料が屋根材と屋根材の重なり合っているところに入りこみ、すき間を塞いでしまいます。
そこですき間を確保するために行う作業が、「縁切り」です。
その縁切りに必要なのがタスペーサーです。
3種類のタスペーサーと使用用途を紹介
タスペーサーには次の3種類があります。
● タスペーサー01
● タスペーサー02
● タスペーサー03
各タスペーサーにはどのような使用用途があるのでしょうか。
それぞれのタスペーサーについてご紹介します。
01|通気性・溶剤耐性を高めた高性能品
タスペーサー01は、通気性がよく壊れにくい上に、強溶剤にも使用できる高性能の製品です。
特殊な形状をしており、水が重力に逆らって下から上に移動する「毛細管現象」を防止します。
タスペーサー01は次のときに使用しましょう。
● 屋根材の雨水のキレをより向上させたいとき
● 強溶剤の塗料を塗るとき
強溶剤の塗膜はとても硬くキズが付きにくいので、強溶剤を使用すると屋根の寿命は長くなります。
屋根の寿命をより長くしたい場合は強溶剤に対応しているタスペーサー01を使用しましょう。
02|汎用性が高くどの屋根にも使いやすい
タスペーサー02は、通気性も耐久性も標準のレベルで、どの状態の屋根にも使いやすい製品です。
内部に滑り止めがついているので、屋根材に手で簡単に差しこめます。
タスペーサー02は次のようなときに使用しましょう。
● 屋根材と屋根材のすき間が2mm以下のとき
● 屋根材の下地の傷みが少ないとき
タスペーサー02は、定期的にメンテナンスを行っている屋根や、初めてメンテナンスを行う屋根に適しています。
03|反発力が強く傷んだ下地に使える
タスペーサー03は、他の製品より跳ね返す力が強く、傷んでいる下地にも使いやすいので、劣化が激しい屋根に適した製品です。
タスペーサー03は次のようなときに使用しましょう。
● 屋根材と屋根材のすき間が3mm程のとき
● 屋根材の下地が傷んでいるとき
タスペーサー03は、現在販売されておらず、入手するのが難しくなっているのが難点です。
タスペーサーの使い方を4ステップで解説
タスペーサーを使って雨漏り処理をし、屋根塗装を行う手順を4ステップでご紹介します。
1. 屋根表面の汚れを落とす
2. 下塗りをする
3. タスペーサーを使用する
4. 中塗り・上塗りをして仕上げをする
それぞれの手順を詳しくみてみましょう。
1.屋根表面の汚れを落とす
塗装を行う前には、高圧洗浄機などで屋根のコケやカビ、古い塗膜などの汚れをしっかり落としましょう。
さらに、この段階で屋根の小さな傷の補修や板金部の調整も行います。
タスペーサー01を使用する場合は、屋根表面の洗浄が終わったタイミングで、差しこみます。
2.下塗りをする
表面の汚れをしっかり落としたら、施工部の下塗りをしましょう。
下塗りをする目的は次の通りです。
● 屋根材が塗料を過度に吸い込むのを防ぐため
● 下地と中塗り塗料・上塗り塗料の密着度を上げるため
● 塗装面を補強し、屋根塗装を長持ちさせるため
使用する塗料は屋根の状態に合わせて決定しますが、多くはシーラーかプライマーで塗装されます。
3.タスペーサーを使用する
下塗り塗料が乾燥したら、いよいよタスペーサーを入れるタイミングです。
屋根材と屋根材が重なり合っている部分にタスペーサーを差しこみます。
タスペーサーの取り付け方法は「シングル工法」と「ダブル工法」の2通り。
シングル工法とダブル工法のそれぞれの取り付け方法は次の表をご覧ください。
取り付け方法 シングル工法 ダブル工法
屋根材の幅 60cm 90cm
使用するタスペーサーの数 1 2
タスペーサーの挿入位置 右・左どちらか片側から15cm 右から15cm・左から15cm
4.中塗り・上塗りをして仕上げをする
タスペーサーの差しこみが終わったら、屋根を塗って仕上げる工程に入ります。
ここで屋根に色が入ります。
塗料の性能を発揮するには、決められた塗布量で塗り、決められた乾燥時間でしっかり乾燥させるのが大切です。
ローラーなどを使用し、中塗り・上塗りを丁寧に行って、雨漏り処理および屋根塗装は終了になります。
屋根材が割れやすい場合タスペーサーは禁止
ノンアスベスト屋根材に、タスペーサーは使用できません。
なぜなら、ノンアスベスト屋根材は壊れやすく、寿命も10年ほどしかないからです。
このような屋根材をメンテナンスする方法は、今の屋根の上に新しい屋根をかぶせる「カバー工法」や、屋根を新しくする「屋根の張り替え」です。
もし傷みの激しい屋根のメンテナンスにお悩みでしたら、カバー工法や屋根の張り替えをご検討してはいかがでしょうか。
まとめ
タスペーサーは大切なお家を雨漏りから守ってくれる重要な役割を果たします。
タスペーサーを使用できる屋根かきちんと調べ、雨漏り対策を行いましょう。
ご自身で判断できない場合は、業者に確認するのが安心です。
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